ワクチン

お風呂に入ると、
太ももにあるアザがふと目に入る。
犬の犬歯の跡。

犬歯はちょうど釘のよう。

ガブッと噛まれるのは、

太ももに釘をブスッと2本刺すような感じ。

その痛さに、「うっ」と息が詰まる。

そして噛まれたショックの最中、

とっさに浮かんだのは、
狂犬病のことだった。

その時わたしがいたのは、
インドの聖山の麓で、
サドゥたちが暮らす地域。
彼らが祈り食事をするアシュラムを中心に、
小さくてシンプルな家並みがあり、
瞑想できる場所が、
建物としても、自然の中にも、いろいろある。
そこで彼らは静かに暮らしていて。
自然の一部みたいだな〜と思う。

インドは狂犬病の発症率ナンバーワンの国。
狂犬病は発症すると、死亡率100パーセント。
犬に噛まれたら、ワクチンを打つのが当たり前。

でも時々、当たり前のことができない自分がいる。

その時もワクチンを打たないことにした。
噛んだ犬が狂犬病だと、
まったく思えなかったから。

元気溌剌オロナミンCみたいな犬たちで、
威勢がよくて、
よそ者への威嚇が激しい。
それで噛んじゃったんだよねー。

それなのに筋肉注射でワクチンを5回打って、

身体に不要なものを入れる気になれなかった。

もし発症すると、

中型犬のサイズでは、一週間生きられない。
わたしのサイズなら、
だいたい一ヶ月で発症し、だんだん死に至る。

それなら3ヶ月後になんの症状もなく生きていたら、

大丈夫と言えるだろう、と。

ちょうど今がその頃で、特に変化はなかった。

だいじょぶでーす♪
わーいわーい!
(違う意味で大丈夫じゃないかも?)

大雑把のO型そのままの性格で、

大抵のことに対しては、
ほんとザルだな〜、
と、自分でも思うのだけど。
違うと思うことは、
流されることができない。

ほんとめんどくさいなー!

と、これまた自分でも思う。

でもそれが自分だと諦めるようになったら、
周りも必然的に諦めてくれるようになって。
(なかば強制?笑)
スタンダードの隙間で生きてるような感じが、
けっこう好きだったりする。
でもちゃっかり、
のびのび呼吸しちゃってたりして。

こんなんだから心配されるけれど

(女一人でインド旅行とか、一人で山登りとか)、

期待に応えられなくてごめんね、と思う。
忠告は、愛の気持ちだけ、
ありがたく受け取ってます。

そうそう、日本では、
「人に迷惑をかけないように」と教わるけれど。
インドでは、
「人には迷惑かけちゃうもんだから、
人に迷惑かけられても許してあげなさい」と教わるとか。
そーするとあーなっちゃうのか!

とも思うけれど。

でも好きだな。その感じ。


日本人らしい、繊細な感性や美意識。

それに磨きをかけながら生きていきたいから。

生きていくラフさを身につけるのに、

インドとの出会いがあったのかもなー、なんて思う。

繊細さとラフさが、ともに育っていくなんて。

なんか、かっこいいじゃーん!


そうやって、
出会った人や場所や生き物や、
いろんなものがミックスされて、
わたしがいる。
だからわたしは、
わたしであって、

でもひとつのものじゃない。

出会ったものたちの、
結晶みたいなもんなんだよね。


関わってくれた存在に、
愛しさと感謝を。

そしてそれらのものたちは、

いつでも自分自身の中にて、

見つけるたびに、再会できる。


足のアザもだんだん薄くなってきて。
これが消えたら、
噛まれたことも、病気のことも、
あまり思い出すこともなくなるだろう。

でもそうやって、

カタチが消えていくたびに、

わたしの中で、さらに膨らんでいくものがある。


わたしにとって大事なものは、

こころの扉をいつの間にか開いてくれる、

愛しい存在。

ともに生きていったら、

わたしをこの世に差し出し、

還元できていく気がする。


最後に、

愛しいものたちのひとつ、

インドのかわいい犬たちを見せちゃうー♡


道の側溝にはまっていた子犬。

助けた数日後、

自宅に戻れていたのを偶然見つけた!

お家に帰れてよかったねー。


シェアルームしていた時の、大家さん家の犬。

玄関の扉に寄りかかって寝るのが、お気に入り。

つまり、どいてもらわないと家に入れない。

ぽっちゃりで、

「どくのめんどくさ~」っていう、

ノロノロした動きがサイコーにかわいい。


ゲストハウスの隣の子犬。

チビだけど、番犬らしく、

毎回いっちょまえに吠える。


サドゥのところの犬たちは、

たくましくてオオカミみたい。

山を自由に走り回ってるから、

体がすごく美しい。

そんなんなのに、ビスケットLOVE。


勝手に「ポチ」と呼んでいたら、

ほんとの名前は「プチ」だった。惜しいっ!

牛乳売りのおじさんがバイクで来て、

ミルクを買いに出ると、

全身で大喜びしながらついて来るので、

ついついちょっとあげちゃう。


いっしょに写真を撮ろうと近づいたら、

舐められた~!


おまけで、日本の与那国島。
子犬のギャングに、ビーサンをカツアゲされる。
よく見ると、ビーサンがテープで補修してあるよ…。
ボロくても大人気〜♪

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